心の中

私の妊娠経験を書いてます。「初めに」をご一読下さい。

3月30日(千春⑯)

千春とさよならをして、もう1週間と3日経ちました。桜が満開で、見頃を迎えました。
季節は移ろいます。
私があの頃と変わったのは
感じていた胎動が無くなってしまったこと
妊娠関係の書籍や書類を見なくなったこと
妊娠中ほど栄養を気にしなくなったこと
代わりに
毎日お仏壇の、小さな骨壷にいる赤ちゃんにミルクをお供えすること
骨壷に巻いた、汚れないステイを取り替えること
が日課になりました。
話しかけることは、以前とは変わらないな。

手術は、処置室には12時間近くいました。
が、無痛分娩だったのと薬が効く方だと思う、手術後今日まで何かあることはありませんでした。
それは処置して頂いた先生や助産師さんたちのお陰だと思いますが、あの子のお陰でもあると思っています。

産後、助産師さんが言ってました。
「赤ちゃんは産まれてくるタイミングを分かってるんだよ」
本当にそう思えました。

20週目の検診で腎臓に異常があると発見、たまたま月1回だけの胎児ドックが翌日にある。
予約は満員だけど受けれた。
それがなければ往復4時間かかる医大に自力で行かないといけなかった。きっと泣きながら電車で帰宅したのだろう。
ドック当日は、土曜だから主人も大事なお話しを一緒に聞けた。
そして出産当時も、無痛分娩の麻酔が切れて入れ直し、麻酔が効き始めたらあの子は出始めてくれてました。
大量出血もなかった。退院時の貧血はほぼないと言われてびっくりしました。
手のひらより少し大きいくらいの千春は、赤ちゃんなのにとっても親孝行でした。
タイミングは全て身体と精神のダメージを最小限にしてくれたのかと思えるほどです。

それなのに私はあの子に死を与えるしかできなくて、無力だと思い知らされます・・・。
知る術はないですが、ほんの少しでも、私たちのところに来てよかった!
と、思うことがあればいいな・・・